書き逃げ

映画、音楽、落語など

『ゴジラvsコング』好き好き大好き

お久しぶりです。

ネタバレ大あり。だけど読んでもストーリーは全然わからないはず。

godzilla-movie.jp

 

馬鹿が書いたか、あるいは馬鹿しか見ないと割り切って書いた、年に一回映画館に行くかどうかという人たちの間で今も名作と名高い『アルマゲドン』マナーの脚本で作られた潔い映画。アクションシーンは大満足で超面白い。

全体にヤンキー漫画…というより不良漫画のテイストが色濃く、
・武器を持てば数倍強くなる
・ケンカしてわかり合う二人(両方怪獣だが)
・倒した相手にもとどめは刺さず、背中で語りつつ去って行くゴジラパイセン
・潤んだ目で見送るコング
と、あまりにもビーバップ以前、本宮ひろ志寄りの熱いセンスが充満しているのだった。

メカゴジラがめちゃくちゃに強く、悪役であるエイペックス社の社長が言っていた「人類が我が社の技術で再び生命の頂点に立つのだ!」みたいな狙いは完璧に達成しており、その勇姿を見られなかった社長はさぞ悔しかっただろうと思った。
どうでもいいとんちきな三人組がコンソールに酒をぶちまけてメカゴジラの暴走を後押し、ついにエヴァでいうところのビーストモードとなり、「人類の技術大勝利!」「ただしメカゴジラ大暴走!」「人類壊滅!」というオチに向かっていく。もともと制御不能になっていたところにコンソールを壊そうとするってどういうことだ? なんて、そんなこまけーことを考えるあなたに向けて脚本は書かれていない。
もちろん人類滅亡で終わってはマズイから、怪獣のお二人の無償のご尽力により、メカゴジラはスクラップと化す。この最後のケンカは当然ピンチに陥ったゴジラをコングが助け、パイセンへの心酔ぶりをきっちり行動で示すわけだ。

あと一つ見どころを挙げるとすれば、小栗旬がピスタチオ(漫才コンビ)のマネを熱演しているところ。